なぜ日本では終身雇用が生まれたか?
なぜ、日本で終身雇用が生まれたか?そして、今ではそうでなくなり非正規雇用が増えたか?
これを考える上で、大体議論の俎上に上がるのは、2004年の派遣法の規制緩和である。
しかし、私はもう一つ別の理由があるからだと思う。それは、
退職給付引当金の損金繰り入れの廃止
これが、大きいと思う。
早稲田大学大学院で元財務官の野口悠紀雄氏の著書「戦後日本経済史」(2008年)によると、
「企業一家」を支えたものとして、法人税の制度がある。第一は、退職給与引当金だ。これは、退職金の総額に相当する額を、引当金として課税所得から控除できる仕組みだ。それは退職金支払いのために積み立てておく必要は無く、自由に使える(通常は設備投資にあてた)。簡単に言えば、正社員数が増えれば法人税が軽減される仕組みである。
とある。つまり、従業員の退職金を損金(法人税の減税)として使え、かつ設備投資へ回せていたのだ。
しかし、現在ではこの退職給付引当金が無い(平成14年度に廃止)*1。これは、つまり従業員を大量に雇っても減税のメリットがなくなり、正社員を雇えば雇うほど、負担増となることを意味している。
私が思うに、この退職給付引当金の損金繰り入れを再度認めなければ、仮に景気が回復しても企業は雇用を拡大させないのではないだろうか?それこそ、今回の派遣切りバッシングで企業は派遣すら雇わないかもしれない。簡単なことだ。大量に雇うことにメリットが無いのだから。
参考
*1 国税庁 No.5523 退職給与引当金に関する経過措置http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5523.htm


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